古物商許可はなぜ必要なのか? 法律とビジネスの視点から徹底解説
古物ビジネスを始めようとしている方、すでに始めている方の中には、「古物商許可って本当に必要なの?」「なぜ取得しないといけないの?」と疑問をお持ちの方もいらっしゃるかもしれません。
結論から申し上げると、古物商許可は法律で定められた必須の許可であり、取得せずにビジネスを行うと罰則の対象となります。
この記事では、古物商許可がなぜ必要なのかを、法律上の理由とビジネス上のメリットという2つの視点から、専門家である行政書士が詳しく解説します。
法律上の理由:古物営業法というルール
古物商許可が必要な最大の理由は、「古物営業法」という法律で定められているからです。
🔹 古物営業法の目的とは?
古物営業法は、盗品などの犯罪被害品の流通を防ぎ、速やかに発見・回収することを主な目的としています。
古物(一度使用された物品、未使用でも使用のために取引されたもの、またはこれらの物品に幾分の手入れをしたもの)は、盗品が紛れ込みやすい性質があります。
古物商許可を取得した後は、
- 誰から、何を、いくらで仕入れたか
- 誰に、何を、いくらで販売したか
といった取引を記録・管理する義務が生じ、万が一盗品が持ち込まれた際に、警察の捜査に協力できる体制を整えることになります。
🔹 無許可営業の罰則
古物商許可を持たずに営業を行うと、古物営業法違反となり、「3年以下の拘禁刑または100万円以下の罰金」という罰則が科せられます。
「少額だから」「趣味の延長だから」といった理由で許可を得ずに営利目的の取引を繰り返すことは、違法行為です。
古物ビジネスを行う全ての方は、必ず許可を取得しなければなりません。
ビジネス上の理由:信頼性の確保と事業拡大
古物商許可は、法律で定められているだけでなく、ビジネスを円滑に進め、発展させるための重要な「信頼の証」でもあります。
🔹 顧客や取引先からの信頼性向上
古物商許可証は、「法令を遵守し、健全な取引を行う事業者である」ことの証明になります。
- 一般のお客様への安心感: 許可番号を明記することで、お客様は安心して売買取引を行うことができます。
- 企業間取引(BtoB)の必須条件: 許可証の提示を求められることが多く、信頼できる取引先としての証明になります。
🔹 公的な場所・サービスでの利用
古物商許可は、ビジネスの幅を広げるための前提条件となることがあります。
- 古物市場(業者専門オークション)の利用: 専門業者間の仕入れ・販売の場である古物市場は、古物商許可証を持つ者のみが参加できます。
- 各種オンラインプラットフォームの利用: メルカリShops、Amazon、ヤフオク!などのプラットフォームで本格的な中古品販売を行う場合、運営元から許可証の提出を求められることがあります。
許可を取得することで、より有利な仕入れルートや販売チャネルを活用できるようになり、事業の拡大に繋がります。
まとめ
古物業許可が必要な理由は、「法律を守り、重い罰則を避けるため」であり、さらに「ビジネスの信頼性を高め、健全に事業を成長させるため」でもあります。
古物商許可の取得は、古物ビジネスを始める上での「最初の、そして最も重要なステップ」です。
当事務所では古物商許可申請のサポートを行っていますので、お気軽にご相談ください。
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